丸山茂樹が暫定3位タイに浮上。03年以来、約4年ぶりのツアー通算4勝目が見えてきた。

　残すところあと2試合となった米男子ツアー。ギン・シュール・メール・クラシック at テソロ（フロリダ州ポート・セントルーシー、テソロC）は現地時間の27日、日没順延となった第2ラウンドの続きと第3ラウンドを行ったが、この日も進行が遅れ、最終組が12番（パー3）のティーショットを打ったところでサスペンデッドとなった。

　前日消化し切れなかった8ホールをこなし、2ストローク伸ばして通算9アンダー（7位タイ）で第2ラウンドを終えた丸山（茂）は、第3ラウンドに入っても好調を維持。前半2バーディを奪うと、後半11番から3連続バーディとして通算14アンダー。暫定首位タイのボブ・エステス（米／11ホール終了）とダニエル・チョプラ（スウェーデン／11ホール終了）の2人に2打差の暫定3位タイと優勝戦線に浮上した。

　現在賞金ランク137位と、来季のシード権（125位以内）には手が届いていない状態。ぎりぎりの正念場が続いているが、ここに来てツアー通算3勝の実績を持つ丸山（茂）本来の力が見えてきた。この調子なら逆転優勝も決して夢ではない。

　丸山（茂）以外の日本勢も好調。今田竜二が15番ホール終了時点で4つスコアを伸ばし、通算11アンダーで暫定8位タイ。前日31位タイから暫定7位にジャンプアップした丸山大輔も13ホール終了時点で2つ伸ばし、今田と同じ通算11アンダー暫定8位タイにぴたり。最終日は第3ラウンドの残りホールを消化し、すぐに最終ラウンドの18ホールをプレーしなければならない長丁場だが、この勢いがあれば3人全員にチャンスがある。優勝賞金81万ドル（約9,200万円）を目指し、日本勢が一丸となってチャージをかける。

　一方、第1ラウンドからの首位（暫定）を守ったエステスと、この日暫定トップに並びかけたチョプラは、ともに12番パー3で長いバーディパットを残したままプレーを切り上げた。「ここのグリーンは傾斜だけじゃなく、芽があるから読み難い。多少暗くてもランク30位以内にいれば、さっさと打ってホールアウトしていただろうけれど、今の順位（賞金ランク118位）を考えると慎重にならざるを得ない」とエステス。このセリフが置かれた立場の厳しい状況を物語っていた。