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悪天候が予想される今年の全英オープンは我慢大会に、杉澤「あるがままのプレーと柔軟性が求められる」

2017年7月20日（木）午後2:30

現地6月20日（木）朝6時35分に第1組がティーオフし、「第146回全英オープンゴルフ選手権」が開幕。昨年はヘンリク・ステンソンとフィル・ミケルソンが全英オープン史上に残る激闘を見せたが、今年はどのような戦いとなるか。

ゴルフネットワークマガジンでは連日、現地ロイヤルバークデールGCよりオンコースリポーター杉澤伸章の現地最新情報をお届けします。

大会初日は20（木）午後2時30分から13時間超え生中継！注目組のスタート時間は全英オープン特設サイトでチェック

【オンコースリポーターの杉澤伸章】

現地練習ラウンドでコースをチェックした杉澤が注目したのはフェアウェイの狭さとグリーンが見えづらいコースであること。

「コースを見た第一印象は狭くて、スタイミーですね。セカンドでグリーンを狙う時にマウンドが邪魔になったり、バンカーが多くてグリーン面が見えないことが多い。また、砲台グリーンではないのに、グリーン面が浮いて見えたりするので非常に縦距離が合わせにくいです」

ティーショットでフェアウェイをキープするのが難しい上に、セカンドショットでもイメージが取りにくい。前回、ロイヤルバークデールGCで行われた2008年大会の予選カットラインが9オーバー、優勝スコアは3オーバーと全英オープン屈指の難コースと言われる所以がわかる。

天候やコースに左右されない"あるがまま"のプレーが大事

【初日のピンポジション】

厳しいコースセッティングに加えて、リンクス特有の風、さらには悪天候の予報も出ている今年の全英オープン。杉澤は「練習ラウンドでは雨の中でプレーした選手がほとんどいないので、大会期間中に悪天候となった時に柔軟に対応できるかがポイント」とキャディならではの視点で注目。

「ゴルフの原点"あるがまま"という意味では、コースに対しても、天候に対しても"あるがまま"にプレーすることが大事。自分の欲や自我が出て無理に狙ったりするとドツボにはまる可能性があります。どんな状況になってもイマジネーションを持って柔軟にプレーしていくこと、そういう引き出しをたくさん持っている選手が上位に来ると思います」

【練習ラウンドではメイン解説の内藤雄士氏と日本勢のプレーをチェックした杉澤】

今大会には日本から松山英樹、谷原秀人、池田勇太、宮里優作の4名が出場しているが、杉澤も日本勢の活躍に期待を寄せる。

「松山選手と谷原選手の練習ラウンドを見ましたが、仕上がりは良い状態だと思います。特にショットは良かったですね。あとはパッティングとラインの読みになってくると思いますが、松山選手は練習ラウンド後に長い時間をかけてパッティング練習をしていました。本人の中でも最後はパッティングが鍵を握るという意識があるんだと思います。いつものように2mのショートパットもそうですが、4〜5mくらいの距離も入念にチェックしていました。そのくらいの距離につけた時に、しっかりと決めていこうというのが戦略の一つなのかもしれません」

今年の全英オープンは我慢比べに、攻めではなくガードの戦いになる

先月行われた「全米オープンゴルフ選手権」ではブルックス・ケプカが16アンダーで優勝。事前の予想とは裏腹に、全米オープンらしからぬバーディ合戦となった。全英オープンも昨年優勝したステンソンの20アンダーを含め、近年はハイスコアでの戦いとなっているが、杉澤は「今年は全英らしい厳しい戦いになる」と予想する。

【全英オープン過去5年の優勝者】
2012年　アーニー・エルス（-7）
2013年　フィル・ミケルソン（-3）
2014年　ローリー・マキロイ（-17）
2015年　ザック・ジョンソン（-15）
2016年　ヘンリク・ステンソン（-20）

「今回のコースと天候を考えればガード（守り）の戦いになるでしょう。ボクシングでいうといかにして肘を高く守りを固めていけるか、バーディの数よりもボギーの数を意識するプレーになっていくと思います。ボギーを打ってもショックを受けることなく、ダブルボギーにならなくて良かったと思えるかどうかがポイントになります。我慢大会になるので、技術はもちろんメンタル的にも強い選手が上位にくるでしょう。どの選手にとっても初日が重要になってきます」

「ゴルフの原点がここに・・・。」世界最古のメジャートーナメント「the OPEN」、クラレットジャグを手にするのは果たして。

大会初日の模様はゴルフネットワークで午後2時30分から深夜4時まで13時間30分にわたって生中継します。ぜひお楽しみに！

（解説：オンコースリポーター杉澤伸章）

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（写真：Getty Images）

全英オープン

<テレビ放送予定>
1日目：7月20日（木）午後2：30～深夜4：00
2日目：7月21日（金）午後2：30～深夜4：00
3日目：7月22日（土）午後5：00～深夜4：00 ※最大延長午前 6：00
4日目：7月23日（日）午後4：00～深夜3：00 ※最大延長午前 7：00

<出演>
解説：佐藤信人（プロゴルファー・JGTO理事）、内藤雄士（ツアープロコーチ）
実況：薬師寺広・土居壮
ゲスト解説：矢野東プロ（2日目）、久保谷健一プロ（3日目）、塚田好宣プロ（4日目）