ロレーナ・オチョア（メキシコ）のガッツポーズが、パームデザートのファンを何度も魅了した。

　世界のトッププレーヤー20人しか出場できない米女子ツアー、サムソン・ワールド選手権最終ラウンド（現地時間14日、カリフォルニア州パームデザート、ビッグホーンGCキャニオンC）。オチョアは前週、プレーオフ負けを喫しているスーザン・ピーターセン（ノルウェー）と同じ通算12アンダートップタイでスタート。最終組で因縁の対決を繰り広げた。

　ところが、1番バーディで先手を取ったオチョアに、ピーターセンはついていけない。オチョアの独走気配も漂ったが、1打差で1組前をプレーしていたジョン・ジャン（韓）が奮闘。オチョアに負けずにスコアを伸ばし、前半を終えて通算15アンダーで並んだ。

　だが、ロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1のオチョアは動じない。メキシコ国旗を振って応援するファンの待つ10番でバーディを奪ってジャンを突き放すと、14、15番でも連続バーディ。通算18アンダーまでスコアを伸ばし、後半追い上げてきた金美賢（韓）に4打差で大会連覇を決めた。

　同時に成績によるポイント制のプレーヤー・オブ・ザ・イヤータイトルも昨年に引き続き獲得。シーズン7勝目に「今年は去年よりいい成績を残すことを目標にしていたからうれしい」と満面の笑みを浮かべた。

　一方、前日2番ホールで「10」の大叩きを演じてしまった宮里藍だが、この日は気を取り直してプレー。前半で4つボギーを叩きながら、後半2バーディと忍耐強いところを見せて、2オーバー74。通算5オーバーは前日と同じ18位ながら、復調を思わせるラウンドで、タイ、日本へと舞台を移す終盤戦へと望みを残している。

　また、オチョアとの直接対決という重圧に最後はイーブンパー72と力尽きたピーターセンは、通算12アンダー5位。尚、主催者推薦で出場したミッシェル・ウィー（米）は、4日間で初のアンダーパーをマークし通算18オーバー。欧州ツアー賞金女王のベッティーナ・ハート（独）を1打上回り、最下位から19位へと順位を上げて大会を終えた。