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距離が短いのにスコアが出ない理由とは？難関リビエラ攻略の鍵

2017年2月14日（火）午後5:10

過去に伊澤利光や丸山茂樹らが優勝争いしたことでも有名な名門リビエラCCで開催される「ジェネシスオープン」。ゴルフネットワークの中継で現地リポーターを務めるプロキャディの杉澤伸章氏に今大会の見どころについて話を聞いた。

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2004年大会で2位となった丸山茂樹のキャディを務める杉澤伸章

リビエラと言えば丸山さんのキャディとして2004年にマーク・ウィアとの優勝争いは今でも覚えています。あの時は7番ホール終わって7打差あったんですが、16番でウィアに追い付いて優勝に手が届くところまでいきました。

リビエラは難しいコースとしても有名ですが、プレーしていても胃が痛くなるくらいスコアが出ないです。その理由はポアナ芝のグリーンなので表面がボコボコしていて入らないから、パッティングでリズムが作れないこともありますが、コースが狭くてグリーンが小さいのでバーディチャンスにつけるのが難しいです。

どれだけバーディチャンスにつけることができるか、コースマネジメントや番手選びでプレーヤーもキャディも非常に神経を使います。

通常のトーナメント以上に選手がキャディと相談したり、キャディバッグからなかなかクラブを抜かないのは緻密な計算をしている表れです。TV中継では選手とキャディのやり取りを見るのも面白いと思います。

ミドルレンジのアイアンをピンポイントで打てる選手が有利

全長7322yd（パー71）と短い距離なのに昨年の予選カットラインもイーブンパーとスコアが出ないのは細かい状況判断のミスでバーディが取れず、ボギーを打ってしまうことです。

距離が短いということもありますが、コースが狭いリビエラではドライバーを持てるホールが少ないです。3番ウッドや5番ウッド、アイアンをティーショットで使うこともあります。

コース上には大きなユーカリの木があったり、空中のハザードがきいているので真っ直ぐ飛ばすだけではなくボールコントロールも大事です。フィル・ミケルソンやババ・ワトソンが複数回リビエラで勝っているのはボールを曲げながらゴルフができるからでしょう。

コースに点在するユーカリの木

特に、ミドルレンジのアイアン（6番?8番アイアン）をピンポイントで打てる選手がリビエラで上位にいきます。ドローとフェード、ローボールとハイボールをアイアンショットで打ち分けることが出来る選手でないととこのコースは攻略できません。

グリーンが小さい分、パーオンが難しいのでアプローチが重要になってきます。プライオリティは先ずはピンに寄せることですが、2番目はボギーを打たないこと。ピンの手前が必須の時に大きい番手でカットに打っていくのではなく、番手を下げてドローボールで攻めていって、届かなくても手前につけるといったマネジメントが重要です。

ピンポジションによって毎日攻め方が変わる距離の短いパー4

中でも注目ホールは10番ホールでしょう。世界最高のパー4とも呼ばれるリビエラCCの象徴的なホールです。315Yと距離の短いパー4でワンオンも可能なホールですが、グリーン幅が非常に短く、周りはバンカーに囲まれワンオンはおろか、バーディを取るのも至難の業。ピンポジションによって毎日ティーショットのクラブが変わりますし、いろんな攻め方がある戦略性の高いホールです。

【2016年大会10番ホールスタッツ】
Eagle：3（0.7%）
Birdie：121（27.5%）
Par：245（55.7%）
Bogey：61（13.9%）
Other：10（2.3%）
※PGAツアー公式サイトより