海外男子

PGAツアーの展望を徹底分析！　タイガー・ウッズの復活劇はあるのか!?

2016年11月1日（火）午後5:28

この記事のキーワード

タイガー・ウッズ

米男子ツアーは早くも新シーズンが開幕し、CIMBクラシックで松山英樹が2位に入るなど早々と盛り上げを見せる。昨シーズンはルーキーの活躍、トッププレーヤーによるメジャー大会での接戦、そして日本人にとっても嬉しい松山がPGAツアー2勝目を挙げるなど話題が盛りだくさん。2016-2017シーズンも世界ランカーのジェイソン・デイ、ダスティン・ジョンソン、ローリー・マキロイらを筆頭に迫力のあるプレーでギャラリーを魅了させることは間違いないだろう。そんな期待高まる米男子ツアーだが、新シーズンの見どころを杉澤伸章、タケ小山らが独自の視点で今後の展望を分析する。

タイガー・ウッズの復活劇はあるのか!?

多くのゴルフファンが待望しているタイガー・ウッズ復活。ツアー通算80勝、メジャー15勝目はあるのか、今後の動向が気になるところだが、タイガーはこれまで複数回の復活劇を果たしている。先ず初めにスランプを迎えたのが年間1勝にとどまった1998年。そこでとった行動はブッチ・ハーモンをコーチにつけたこと。すると99年に8勝、賞金額6億円を獲得し、2000年にも9勝、賞金総額9億円を超えた。これで名実ともにPGAツアーの顔となったタイガー。誰も敵わない復活だった。

そして2度目の復活劇は2004年PGAツアー1勝というスランプから始まる。大型化していくヘッドのなか、振り遅れるタイガーのスイング。そこでタイガーはコーチをハンク・ヘイニーに変え、フラットリスト理論を習得させた。それが功を奏し、2005年に6勝を挙げ、年間獲得賞金10億円突破という快挙を成し遂げた。

さらに2008年、左ひざの故障で手術を2度受けることになったが、翌年の2009年に見事復活しツアー6勝、自身2度目の年間王者に輝いた。また、2009年の不倫騒動で10年、11年は未勝利に終えたが、復活のカギとして選んだショーン・フォーリーの指導の元、スタックアンドチルト理論を取り入れ、12年に3勝、13年に5勝を挙げ一世を風靡した。幾度なく復活劇を見せてきたタイガーは今回の長いブランクを克服することはできるのだろうか、注目だ。

スター誕生の予感！パワーヒッター、パトリック・ロジャーに注目

今シーズン期待の若手として注目されているのがパトリック・ロジャースだ。同選手の魅力はなんといても飛距離。188センチの大柄な身体から放つドライバーショットで昨シーズンの平均飛距離は300.5ヤードとパワーのある選手だ。また世界の秀才が集まるスタンフォード大学出身で、OBにはトム・ワトソンやタイガー・ウッズもおり、この2人のようにスター選手になる素質を持っている。

昨シーズン、グリーン周りのスタッツ数値は決して良くなかったが、頭の良いロジャースは傾向と対策を練ってショートゲームを克服してくるだろう。また、コースマネージメントに長けており、パー4の平均スコアが4.01と安定感のあるプレーも魅力的だ。パワーだけでなく頭を使ったコースマネージメントをしてくるロジャースだからこそ期待値も高い。

松山と石川の今シーズンへの期待

松山は昨シーズンあらゆることに挑戦をした。その一つは試合数を限定したことだ。2013-14シーズンは24試合、2014-15シーズンは25試合出場しのに対し、昨シーズンは23試合と最も少ない。それでも獲得賞金は一番稼いでおり、試合数を抑えてしっかりと結果を残せたのは自信に繋がったのではないだろうか。さらにギアの入れ替えやスイングの改造など色々なことを試し、やっていいこと、やってはいけないことを選別できたはずだ。新シーズンはそれが形となり、早い段階で結果に繋がる可能性も高い。

一方の石川はケガで順調なシーズンを過ごせなかったが、プロ入り後、初の長期休暇でリフレッシュできたのではないだろうか。客観的に自身のゴルフを見ることによって明確な課題を把握し、それによって日本ツアーでしっかり結果を出している。ケガも克服し、ゴルフの状態も上り調子になったことで、PGAツアー初優勝も夢ではない。

今シーズンのPGAツアーはどのようなドラマが生まれるのだろうか、感動の瞬間を見逃すな。

> ゴルフネットワークマガジン一覧