欧州ツアーにまたまたニューヒーローが誕生した。

　同ツアーのマデイラ・アイランド・オープン（ポルトガル、ポルト・サント・ゴルフェ）は現地時間22日、最終ラウンドの競技を行った。3打差単独首位でスタートしたエスタニスラオ・ゴヤ（アルゼンチン）は3バーディ、1ボギー、2ダブルボギーと苦しみながらも2オーバー73でプレー。通算6アンダーで、この日7アンダー64の猛チャージを見せた2位のカルム・マコーレー（スコットランド）に1打差で逃げ切った。

　初日24パット、2日目23パット、3日目23パットと好調なパッティングを続けていたゴヤは、最終日に30パットとグリーン上で苦戦。それでも何とか逃げ切り勝ちを収め、「自分にとって本当に素晴らしいこと。夢が現実になった」と歓喜。20歳ながら欧州ツアーで優勝した実力者らしく「僕は世界一のプレーヤーになりたいんだ。今大会はそのために歩まなくてはならない1つのステップ」と豪語した。

　ドバイ・デザート・クラシックで優勝し、米ツアーでも力を示している19歳のローリー・マッキルロイ（北アイルランド）、アマチュアのダニー・リー（ニュージーランド）らと共にニュージェネレーションの台頭が目立つ近頃のゴルフ界。今回の優勝で欧州ツアーの賞金ランキング150位から50位に躍進したゴヤは、この若手の争いに加わり、頭一つ抜け出すための新たな戦いに突入した。

　一方、2位のマコーレーは1バーディ、2ボギーでフロントナインを終えた後、バックナインでは12番以外すべてのホールでバーディを奪う猛攻を見せて通算5アンダーでフィニッシュ。「後半を28で回って、前半の状況からカムバックできたなんて信じられない」と本人も驚いていた。