海外男子

J.スピース、悲劇のマスターズから変化「スイングがしっくりこない」

2016年3月31日（木）午後1:40

先週行われた欧州ツアーの「ドバイ・デューティフリーアイリッシュ・オープン Hosted by ザ・ローリーファウンデーション」でホストのローリー・マキロイが今季初優勝を挙げた。最終日の最終18番ではパー5の2打目を3番ウッドで2オンに成功。イーグルを決めて元世界No.1が復調の兆しを見せた。一方、世界No.2のジョーダン・スピースは地元での優勝を狙ったが、マキロイとは逆に最終日は苦戦。マスターズ12番パー3での悲劇の一見以来、精神的なダメージを受けているようだ。

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マキロイは同大会で過去3年、地元で予選落ちの屈辱を味わっていたが、「あと１つ何かが足りないと言う状態でしたが、今シーズンの流れを変えることになるかもしれません」と今回の優勝で自信を取り戻した。プレー内容からもショットに自信を持ってプレーしている場面が見受けられた。例えば16番パー5のセカンドショットでは、右にウォーターハザードがあるにも関わらず、270ヤードを3番ウッドで打ち、グリーンのど真ん中に乗せた。これは自分のスイングを信じきっていて、スイングに迷いがない証拠だ。

今シーズンは調子も良く、優勝争いにも顔を出しているのに勝ち星がないという点は2014年と似ている。欧州ツアーのBMW PGAチャンピオンシップで優勝してから、全英オープン、WGC-ブリヂストンインビテーショナル、そして全米プロと優勝を重ね、PGAツアーのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。マキロイは「こういったプレーがシーズンに勢いをつけるものですが、やっと優勝ができたので、この調子でPGAツアーでも優勝を挙げたいと思っています」と自信に満ちた表情で語り、夏のビッグイベントに向けて弾みがついたようだ。

一方のスピースは米男子ツアーのAT＆T バイロン・ネルソンで最終日に首位と2打差の2位からスタートしたものの、74と崩れトータル10アンダーの18位タイでフィニッシュとなった。その原因に「スイングがしっくりこない」と自身でも分析しており、スイングやパッティングのメカニックに問題が出ているようだ。オーガスタでの悲劇の結末からザ・プレーヤーズチャンピオンシップで予選落ち、そして先週大会でのパフォーマンスと、今後のスピースに不安は残っているのだろうか。米ゴルフ米国Golf Channel解説のノタ・ビゲイはこう分析した。

ノタ・ビゲイ
「あのような絶望的な結果から立ち直るのは、簡単なことではありません。精神的なダメージは相当大きいですし、その上スピースはスイングにも迷いがあります。それらが重なったせいで、最終日に良いスコアが出せなかったのでしょう。実力をフルに活かせていないですが、本人は状況をしっかりと把握していますし、まだ改善の余地はあります。これから自分にあった試合運びを見出すでしょう」

スピースは現在、平均パット数1位に対して、パーオン率118位とデータを見てもショットの調子の悪さが伺える。来月に全米オープンが控えているが、どのように調整してくるのだろうか。上り調子のマキロイと尻下がりのスピース。対照的な二人だが、PGAツアーを代表する2人だけに多くの人が注目している。今後もこの2人の活躍から目が離せない。

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