今季のソニーオープンイン ハワイ で首位と1打差の3位に入ったザック・ブレア。PGAツアー2年目のザックにとって大きな収穫となった。ルーキーイヤーである昨シーズンは34試合に出場。これは、PGAツアーで2番目の出場数だ。「PGAツアーで戦えるなんて最高な環境」と勢いのあるザックだが、彼の最大の目標はPGAツアー優勝ではなく、“コース設計家"という極めて稀なプレーヤーなのだ。

14年の夏からウェブドットコムツアーに参戦し、「過去の試合ではここぞという時にいい成績を残してきた」という言葉通り、5位以上に入らないとPGAツアーカードを獲得できないという我慢が強いられる戦いで、2位タイに入った。ザックは「あの日のプレーはキャリアで最高のプレーだったかもしれない」と振り返り、見事に、2014-15シーズンのPGAツアーカードを獲得した。

PGAツアーの出場選手はトーナメント週に会場コースで月曜日から水曜日に練習ラウンドをすることが一般的だが、ザックはあえて違うコースでプレーする。そこにはメモを取ったり、画を描いたりと、熱心に設計者の意図を熱心に聞く姿があった。「普通の人なら気付かない点もよく目にしている」と仲間が言うように、ザックのコース設計の関心はただのゴルフ好きとは思えないほどだ。「昔からコース設計にすごく興味がありました。それだけゴルフが好きなんです。父がゴルフビジネスに関わっていて、コースの改修デザインをやったり、コースの画をよく描いていたので、父譲りなんです」というザックの夢はコース設計家だ。

「夢はホームコースを設計すること」というザックのスケッチブックには25年前からデザインしたものが描かれていた。「PGAツアー選手としてのキャリアがなによりも大事。ゴルフを職業としてできることに感謝している。ゴルフには常に関わりたいと思ってきたので、将来コース設計を手がけたい」

プロゴルファーそれぞれの目標は千差万別だが、PGAツアー選手として活躍することを踏み台とし、“コース設計家"という目標を掲げるザック。「クラシックなデザインで現代にあった距離のコースを作りたい」という夢を叶える日はそう遠くないかもしれない。

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写真提供:Getty Images