元世界ランクNo.1のタイガー・ウッズが、もがき苦しんでいる。ツアーはいよいよレギュラーシーズン最終戦のウィンダムチャンピオンシップを迎えたが、ここまでのウッズのフェデックスカップ・ポイントランキングは、プレーオフ出場が可能となる同ランク125位と292ポイント差の187位。世界ランクも286位まで落ち込み、長年、ツアーを牽引してきた雄姿が嘘のような有様だ。

2013年のWGC-ブリヂストンインビテーショナルを最後に勝ち星がないウッズだが、その年はプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに輝きフェデックスカップ・ポイントランクで2位。16試合で5勝をマークしてみせた。ところが、その後は腰の手術など故障が重なり、2014年シーズン以降は17試合に出場しただけ。

特に今季は、2年前、そして全盛期のプレーが完全に影をひそめ、2月のウェイストマネジメントフェニックスオープン2日目に82を叩き予選落ち。「そんなこともある。最悪なことが起きても戦い続けるしかない」と気丈に話したが、続くファーマーズ インシュランス オープンでは、手術した腰の痛みが治まらず第1ラウンド途中に棄権した。

（写真提供:Getty Images）

そして、マスターズこそ2015年最高の17位タイとなったが、6月のザ・メモリアルトーナメント presented by ネーションワイド3日目に、プロ入り後最低となる85の大叩き。「開き直るしかない。長く苦しいラウンドだった」と厳しい表情を見せた。

そんなプレーぶりが続くウッズだが、この先についてはとても楽観的だ。「まだ何年もプレーできると思っている。腰の手術を受けたときはキャリアと人生のどん底を味わったが、その状態は抜け出した」と前向き。今週はプレーオフ出場をかけてウィンダムチャンピオンシップに出場する。"眠れる虎"が、土壇場で意地を見せることができるのか?　今週はウッズから目が離せない。

『インサイド・ザ・ＰＧＡツアー＃33』より

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