米男子ツアーの今季メジャー最終戦、全米プロゴルフ選手権は現地時間16日、ウィスコンシン州のウィストリング・ストレイツを舞台に最終ラウンドの競技を終了。ジェイソン・デイ（豪）が7バーディ、2ボギーの「67」で締め、メジャー記録の通算20アンダーでメジャー初優勝を果たした。

　2位ジョーダン・スピース（米）と2打差の首位から出たデイは出だしから果敢に攻め、2番、そして5番から3連続でバーディを奪取。8番はボギーを叩いたものの、最後までスピースと3打以上の差を保って逃げ切った。全米オープン、全英オープンでも首位タイで最終ラウンドを迎えていたデイにとっては、これが“3度目の正直"だ。

　優勝を逃した過去のメジャー大会との違いを「信じ難いほどの勝利への意欲」と話すデイ。「今の自分を誰も止められないと感じた。特に苦しいラウンドでもそう思えた」と今季3勝目を振り返りながら「メジャー初制覇のプレッシャーから解放されて最高の気分。感無量だ」と喜びを表した。

　また、スピースとの最終組をともにプレーしたことで優勝が「格別」なものになったとしつつ、「彼はこれで世界No.1になった。そんなジョーダンを抑えて、彼に出来ることはあといくつかパットを沈めるだけという展開で、今日は最高のプレーが出来た。いくつかミスがあったが、良い感触があったし、全力で戦ったよ」とコメントしている。

　デイと同組で回ったスピースも6バーディ、2ボギーの4アンダー68と好スコアを記録し、通算17アンダーで単独2位。最新の世界ランクでは初のNo.1を獲得することが決まった。タイガー・ウッズ（米）、ベン・ホーガン（米）のメジャー年間3勝には手が届かなかったものの、今季メジャーでは通算54アンダーと、ウッズが2000年に記録した通算53アンダーの歴代記録を上回った。今季メジャー成績は1位、1位、4位タイ、2位となった。

　トップと5打差の単独3位はブランデン・グレイス（南ア）。ジャスティン・ローズ（英）がさらに1打差の単独4位に入っている。世界ランクNo.1の座を失うこととなったローリー・マキロイ（北アイルランド）は「69」で回り、通算9アンダーの単独17位だった。

　日本勢では岩田寛が1つスコアを伸ばし、日本人トップの通算7アンダー21位タイと健闘。松山英樹は2つスコアを落とし、通算3アンダーの37位タイに終わった。小田孔明は通算6オーバーの72位タイで大会を終えている。

全米プロゴルフ選手権特設サイト　詳しくはこちら>>>