全米オープンに続いて首位タイで最終日を迎えることになったジェイソン・デイ。

第3ラウンドは初日に続いてノーボギーと完璧なゴルフで67をマークしてトップに躍り出た。

「今日はは我慢のゴルフを続けようと思っていた。ほとんど風のないやさしいコンディションの中、多くの選手がロースコアをマークしていた。スタートした時には暖かく感じるくらいで、後半は徐々に寒くなってきた。ずっと暖かい中でプレーしたいと思ったよ。優勝争いの顔ぶれを見ると盛り上がると思う。ジョーダンや他の選手のプレーは気にせずに自分のゴルフに徹するのは大変だけど明日も我慢のゴルフをするだけ。」とコメント。

スピースとのラウンドについては「偉業に挑むスピースと同組でプレーできることはかなり有利。今年2つのメジャーを制したジョーダンは年齢よりもはるかにしっかりしてるし、スピースの明日のプレーを見られるだけでも良い経験になる。自分は何度もメジャーで優勝争いしているのに勝ってないから、彼がどう戦うか見るのは非常に良い経験になると思う。」とこれまでの悔しいメジャーでの惜敗を受け入れているデイ。

それでもデイが狙うのは“メジャータイトル"ただ一つ。

ゴルフネットワークで解説を務めるタケ小山プロは優勝候補の一人にジェイソン・デイの名前を挙げていた。

「ツアー屈指の飛ばし屋と言えばB.ワトソン、D.ジョンソン、R.マキロイ、J.デイの4人が代表的。その中でもスイングが一番安定していて曲がらないのがJ.デイ。ケガや体調の問題がなく四日間万全な状態でプレーできれば優勝の可能性大。」と分析。

今大会これまでの54ホールでボギーの数はわずかに3つと安定したプレーを見せている。その内、2つは大会3日目早朝に第2ラウンドを行った際に強風の影響もあて2ホール連続でボギーとしてしまったものだ。初のメジャー優勝に向けて、悔やまれる2ホールでもあるが、デイの心は静かに落ち着いていた。

「頑張れよ、やるべきことをやればいいんだ」

とデイに言葉をかけたのは練習ラウンドも共にするほど仲が良く、今大会予選ラウンドで同組となったタイガー・ウッズだ。

子供の頃から憧れていたタイガーの存在はデイにとっては大きいものだった。

「以前、タイガーに“プレーは5時間、リカバリーに19時間費やせる"って言われたことがある。明日の最終日はそれを肝に銘じて全力を尽くすだけ。タイガーのこれまでの優勝を支えてきた心構えが、明日自分にも役立つことを願っている。明日優勝出来たら最高だけど、出来なかったらまた挑戦するだけ。ただ言えることはその挑戦に終わりはないということ。」

これまで何度無くメジャー制覇へあと一歩のところまで迫りながらも悔しい思いをしてきたジェイソン・デイだからこそ言える言葉。

過去の惜敗をネガティブに捉えず、プレッシャーをかけずに自然体で臨む最終日。タイガーの言葉を胸にジェイソン・デイはゴルフの聖地で栄冠を掴むことができるか！？

最終日は現地時間午後2時20分（日本時間午後10時20分）にメジャー3連勝の偉業に挑むジョーダン・スピースと同組でスタート。

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