全英オープン大会2日目、アダム・スコットが5バーディ、ノーボギー「67」のビッグスコアで通算7アンダー、暫定4位タイと優勝射程圏内まで上がってきた。

16年連続で全英オープン出場となるスコット。初出場の2000年セントアンドリュース大会では予選落ちを喫するが、その後2006年のロイヤルリバプールで8位、2012年ロイヤルリザム・アンド・セントアンズでは2位、2013年ミュアフィールドで3位タイ、2014年ロイヤルリバプールで5位タイと、ここ3年は全てトップ5入りを果たしている。

【A,スコット過去の全英オープン成績】
2014年：5位T（Royal Liverpool）
2013年：3位T（Muirfield）
2012年：2位（Royal Lytham & St Annes）
2011年：25位T（Royal St George’s）
2010年：27位T（St Andrews）

スコットと言えば忘れられないのが“ロイヤルリザムの悲劇"とも言われた2012年大会。

（写真提供：Getty Images）

悲願のメジャー初優勝へ向けて3日目まで完璧なゴルフを見せていた。2位に4打差をつけて最終日を単独首位でスタートしたスコットは安定したゴルフで14番終了時点で優勝確実とも思われた。ところが、メジャー初優勝を意識したのか15番からまさかの4連続ボギーで追い上げて来たアーニー・エルスに優勝を明け渡すことになり、スコットは膝から崩れ落ちた。

この悔しい経験を乗り越えたスコットは翌年の「マスターズ」で悲願のメジャー初勝利。世界ランキングも1位まで上り詰た。

過去3年の平均スコアは69.58と安定して好スコアをマークしているスコット。

「LIVE FROM 全英オープン」で解説を務める佐藤信人プロは「ここ3年の成績を見てもアダム・スコットは全英オープン、そしてリンクスコースとの相性が良いと言えます。そんなスコットでも全英デビュー戦はセントアンドリュースで予選落ち。そこから16年連蔵で出場し続けることでリンクスでの経験を積み、リンクスコースが好きになってくるんだと思います。」と全英での活躍にはリンクスでの経験が必要であると指摘。

大会初日は午後スタートで2アンダーとスコアをまとめたスコットは二日目、現地9時7分にスタート予定だったが朝からの豪雨により約3時間の中断を挟んで現地12時25分にティーオフとなった。

「今日はスタート時間が遅れたことがラッキーだった。お陰で雨が降る朝の最悪なコンディションを免れた。ティーオフしてから最初の4ホールはフォローだったので風に任せてのプレーに。ショットによっては30Y?50Yくらい風がボールを運んでくれたよ。INに入ってからは風が強く、横風のホールが多かったから低いボールでアプローチを打たないと行けない非常に難しいコンディションだった。それでもノーボギーのラウンドが出来て満足している。」とリンクス特有の風を攻略したラウンドであったと振り返ったスコット。

風が強いコンディションについては「世界中の風が強いコースでプレーしてきたし、セントアンドリュースはアルフレッド・ダンヒルリンクス選手権でも何回かプレーしている。過去の全英と比べても今回は少しソフトなコンディションだと思う。風が強いと難しいので、ソフトなコースに助けられているよ。ボールのコントロールが上手い選手にとって有利なコンディションだと思う。」と語った。

全米オープンでも最終日に64をマークして4位タイに入るなど好調のスコットについて佐藤プロはキャディのスティーブ・ウィリアム氏の力も大きいと分析。

（写真提供：Getty Images）

ウィリアムス氏とのコンビについてスコットは「彼ははとても大きな力になっている。今週もバッグを担いでくれたことを彼と彼の奥様に感謝している。数年かけてとても良いチームを組めるようになった。」と全幅の信頼を置いている。

「彼はコース上で最大限の力を引き出してくれる。お互いの性格は似ているわけではなく、かけ離れ過ぎているわけでもない。状況によって集中力を高めてくれたり、攻めるように背中を押してくれたりする。彼と一緒に大きな舞台で良い成績を出していることを誇りに思うし、このまま4日間良いプレーを続けたい。」と視線の先には2012年のリベンジ、そして全英初制覇が見えているのだろうか。

決勝ラウンドでのアダム・スコットとスティーブ・ウィリアムス氏のコンビに注目だ。

7月18日放送　LIVE FROM 全英オープン2日目より

ゴルフネットワークでは大会3日目の模様を午後6時から現地日没まで完全生中継でお送りします。ぜひお楽しみに！

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