ジャック・ニクラウスやタイガー・ウッズのPGAツアーデビュー戦ともなった名門リビエラカントリークラブ。2001年には伊澤利光、2004年には丸山茂樹が優勝争いを演じた舞台でもあります。

大会を前にゴルフネットワークで解説を務めるツアープロコーチの内藤雄士氏が現地リビエラで事前取材。今年のリビエラのコースセッティングについて、帰国直後の内藤氏に話を聞きました。

水不足の影響によるコースセッティングの変化

開催コースのリビエラカントリークラブがあるカリフォルニア南部は水不足となっていて、例年よりラフが伸びていませんでした。そのためフェアウェイをいつもよりシェイプ（絞っている）しています。リビエラを長年見続けていますが、こんなに狭いリビエラは珍しいですね。

また、水不足の影響により、グリーンは硬くしまっていて、非常に速くなっています。場所によってはボールは止まらないし、パターは触るだけのところもあります。グリーン回りはローラーをかけているので、グリーンで止まらないと簡単に外まで出てしまうのでフェアウェイからのショットが重要となってきます。

今年、松山選手が3日目カットとなったソニーオープンが開催されるワイアラエCCもフェアウェイが狭いことで有名ですが、それに匹敵するくらい今年のリビエラはフェアウェイキープが難しいでしょう。

練習ラウンドを行った松山選手も「今年はフェアウェイが狭くてグリーンが硬い。ラフは長い場所と短い場所がある。長いラフだと距離が出ないし、スピンがかからない。フェアウェイキープが重要」とコース攻略のポイントを上げてました。

【動画】松山英樹 撮れたてインタビュー！コース攻略のカギは「1番、10番のスタートホールでバーディを」

ウェイストエリアはエコに繋がる

水不足の影響はフェアウェイやグリーン以外にもありました。

昨年の全米オープンが開催されたパインハーストのようなウェイストエリア（荒れ地）が今年は多く見られました。

コース管理者の話では「カリフォルニア州をはじめ、アメリカ全土が水不足という状況で、水は優先的に農家へ回されるため、水を必要としないウェイストエリアはエコにも繋がる。リビエラのある地域はまだ節水を迫られているわけではないが、率先してエコ活動に取り組んでいる」とウェイストエリアを増やす意図の一つにエコが関係しているようです。

また、ウェイストエリアが増えれば、TVで映る際には緑とウェイストエリアの茶色い部分がコントラストで目立ち、フェアウェイがよりわかりやすくなる効果もあります。

プレーをする上でウェイストエリアはラッキーとアンラッキーに分かれます。特に8番ホールのウェイストエリアに入ってしまうとかなり難しくなります。枯草のところではボールが見つからないこともあるので要注意です。

ババ・ワトソンのような飛ばし屋が有利？ 松山は苦手のINコース攻略が鍵

リビエラはグリーンが小さくて、傾斜が強いので各選手がどのように攻めてくるのか注目したいですね。また、グリーンを外した時に、チャンスがある場所と絶対に外してはいけないNGな場所がはっきりと分かれています。グリーンを外しても大丈夫なところへ打って行くプロのマネージメントと、そこからのアプローチショットは見応えがあります。

グリーンの硬さや、傾斜を考えるとセカンドショットを短いクラブで上から攻められるの選手がやはり有利となります。また、ラフはあまり深くないので、ちょっとフェアウェイを外すくらいなら、ディフェンディングチャンピオンのババ・ワトソンのような飛ばし屋の選手の方が有利ですし、上位に来る可能性が高いと思います。

注目の松山選手ですが昨年のスコアを見ると、4日間でOUTコースが5アンダーなのに対して、INコースは3オーバーと苦手としています。特に12番、15番でボギー、ダブルボギーを打っていることもあり、キャディーの進藤さんもキーホールになると言っていました。

過去、リビエラを苦手としている石川選手ですが、ドライバーの調子が良さそうだったので、フェアウェイキープが出来れば例年以上の成績を残すことができるかもしれません。

ゴルフネットワークでは「ノーザントラストオープン」予選ラウンドを独占生中継！

注目の松山英樹は日本時間深夜0時32分、INスタート。石川遼は日本時間深夜1時25分、INスタート。大会初日は1/20（金）午前7時から生中継！ツアープロコーチ内藤雄士氏の解説でお送りします。ぜひお楽しみに！

「ノーザントラスト オープン」予選ラウンドを生中継！

1926年にロサンゼルスオープンとしてスタートした大会。1987年以降の20年間は日産自動車がスポンサーとなっていたため、日本のゴルフファンにもなじみが深い。今年は松山英樹＆石川遼の参戦が決定！

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