海外男子

“新ビッグ3”が台頭「本家を超えるチャンスはある」

2015年6月3日（水）午後9:51

かつてゴルフ界には“ビッグ3"と呼ばれる選手たちがいた。ジャック・ニクラウス、アーノルド・パーマー、ゲーリー・プレーヤー。この3人で、ツアー通算159勝、メジャー34勝を成し遂げている。

現在、世界ランクトップ10に20代の選手が4人。同ランクNo.1のローリー・マキロイ、No.2のジョーダン・スピース、8位ジェイソン・デイ、そして9位リッキー・ファウラーだ。中でもツアー通算10勝の26歳マキロイ、ツアー3勝の21歳スピース、ツアー2勝の25歳ファウラーの3人は新時代の“ビッグ3"と目されている。3人でツアー通算15勝。そのうちメジャー大会は5勝を数える。

（写真提供:Getty Images）

ゴルフ界の将来を担う若手について、米国Golf Channelの解説陣が分析した。

ティム・ロザフォート
「プレーヤーズの3日目にビル・ハースに『どうして初出場の選手がこんなにたくさん上位にいくと思うか』を聞いたところ『今の若い選手はPGAツアーの大会でも威圧されないからだ』と話していました。これは、タイガー（ウッズ）が流れを作ったと言え、その流れに続いてきていると思います。またタイガーだけでなく、マキロイ、スピース、ファウラーといった選手にも、タイガーにできるなら自分にもできるという考え方で戦っている点が大きなポイントだと感じます」

「マキロイ、スピース、ファウラーなど、世界ランク10位以内にいる20代の4人は性格がとても良く、人気のある選手たちです。また、トッププレーヤーならではのメリットやデメリットもよく理解していて、悪い部分に背を向けることもありません。4人とも力のある選手で、デイやファウラーもそのうちメジャーで勝つと思います」

アーロン・オバーホルザー
「少しハードルを上げて昔のビッグ3を抜けるかどうかを考えると、この3人ならチャンスはあると思います。彼らなら新しいビッグ3の時代を築きあげる可能性がありますし、年齢も近いですから見ていて楽しいと思います」

「パーマー、ニクラウス、プレーヤーは年齢が少し離れていましたが、マキロイを筆頭とする3人はまだ15年くらいメジャーでの優勝争いができると思います。今の3人は現時点でメジャー優勝回数合わせて5勝で前のビッグ3の34勝までいくとは思えませんが、もしファウラーがこの勢いでメジャーで優勝すれば元祖ビッグ3が毎試合のように争って、ゴルフ人気に火をつけた時代の再来を見られるかもしれません。この3人ならタイガー時代のあとを盛り上げていけると思います」

ジョン・フェイスタイン
「パーマーが初めてメジャーで優勝したときは28歳の時でしたが、今の3人にメジャー34勝は無理でしょう。しかし、ライバルという点では、昔のビッグ3と同じくらい注目を集めることができると思います。ゴルフ界の最後のライバル関係は二クラウスとワトソンだったと思います。タイガーとミケルソンはタイガーが圧倒的でしたからね。ワトソンと二クラウスはメジャーで3回優勝争いをしていましたが、今の3人なら可能性はあります」

「今の3人が一番脂の乗る時期と言われる30代になった時が楽しみです。最近は医療やトレーニング法の発展、クラブの進化などを考え、タイガーが苦しみ始めた30代になっても活躍を続けることができると思います」

“新ビッグ3"と呼ばれる日は近づいている。フェイスタインが言うように、彼らが30代に入った時にはどんな活躍をしているのかが楽しみだ。

5月12日放送ゴルフセントラルより