いよいよ明日に迫った「全英オープンゴルフ選手権」
現地ロイヤルリバプールからのリポートをお届けします。

火曜日のロイヤルリバプールは、大会の開幕を歓迎する好天に恵まれました。 風は冷たさを感じるものの、海からの風はそれほど強くなく、ところどころに綿雲が浮かぶ真っ青な空。周囲の赤レンガの家が歴史あるコースの美しさを引きたてています。

このロイヤルリバプールは、10番から12番ホールまでが最もクラブハウスから遠く、海にもっとも近いところにあるのですが、特筆すべき点としては、とても大きな丘が目立つという事。
といっても　オーガスタナショナルのような高低差という訳ではなく、ホール全体でのアンジュレーションがきつく、どちらかというとアップダウンが頻繁にあるローラーコースターの様です。
今週、私達が使用しているカートは、残念ながら力強くスムーズに走り回るローラーコースターではありません。あまりの急勾配に何度となく坂の中腹で止まってしまいます。
今日なんて、カートが全く登れなくなり、カートから降りて、右足でアクセルペダルを踏みながら左足で地面をけり、どうにか勢いをつけて登るという悪戦苦闘が何度あったか…。

ちなみに、アメリカ人が持つイギリス人のイメージは、"何事にも冷静沈着"で、パニックを起こさず、静かに物事を解決する理性がある人達で、どちらかというと冷たいという印象です。 しかし今日、坂を登れなくなったカートに四苦八苦する私を見て、笑う代わりに、たくさんのギャラリーが駆け寄って私のカートを押してくれる事が何度もありました。
もしイギリスの人が冷たいなんて印象をお持ちの方がいらっしゃいましたら、それは誤解かもしれません。
練習ラウンドを行った選手達の組に、それぞれギャラリーはついていましたが、混雑するほど人は多くなく、メジャー大会の火曜日なんだなというのがわかる程度の人数でした。
コースは広々として、オープンなスペースも多いため、ギャラリーにとっては観戦を楽しめる素晴らしいレイアウトです。

今日、私が最もいい眺めだなと思ったのは、12番ホールのティーグラウンドからおりて少し行ったところにある丘の上からの景色です。
そこから見渡すと、10番ホール沿いに並ぶ、青空を背景にした赤レンガの家並みに、ひときわ目立つ教会のとんがり屋根。そして反対側、ディー川の方を見渡せば、遠くに見えるなだらかな丘や山脈。
親指と人差し指で作ったフレームをどこにあてても、まるで絵葉書の様です。
こんな美しいコースでプレーできる世界の精鋭達・・・景色にも選手にもため息です。

「全英オープンゴルフ選手権」放送日時
１日目：7月17日(木) 午後5:00?翌朝4:00
２日目：7月18日(金）午後5:00?翌朝4:00
３日目：7月19日(土）午後6:00?翌朝4:00　　(※３日目最大延長 翌午前6：30まで)
最終日：7月20日(日）午後7:00?翌朝4:00　　(※最終日最大延長 翌午前7：00まで)

「LIVE FROM 全英オープン」※直前レポートや結果速報を会場からいち早くお届け ！
07/15（火）午前08:30?　連日放送

筆者：トム・グレゴリッチ
ゴルフチャンネルのアソシエイト・プロデューサー。
スポーツと旅行をこよなく愛し、第２の故郷、日本・アメリカ・スペイン・メキシコで暮らした経験をもつ。
ゴルフのほかにもサッカ?と野球の大ファン。頑張れタイガース！

［画像は全て©Getty Images］