海外男子

番組制作スタッフがフロリダから発信するユニークなゴルフ最新情報！

2014年12月21日（日）午前3:30

米フロリダ州オーランドより番組制作スタッフが、独自視点でお届けするユニークなゴルフ最新情報！

石川遼選手、松山英樹石川遼選手、日本での２年ぶりの優勝おめでとうございます。最終18番をバーディとし、プレーオフに持ち込んでの勝利。松山英樹選手と同じパターンでしたね。
良きライバル同士、ツアーは違っても今年それぞれ１勝。２勝目はどちらが先にマークするか楽しみです。

７月４日金曜日、ザ・グリーンブライヤー・クラシックのトーナメントリーダーは元海軍大尉のビリー・ハーリーでした。アメリカ合衆国独立記念日の週末に歴史が刻まれた核シェルターを要するウエストバージニア州の大リゾートコースで、元海兵隊員が優勝・・　そんなシナリオはPGAツアーにとって願ってもないものだったかもしれません。
ザ・グリーンブライアークラシックしかし初優勝を意識しすぎたのか日曜日ハーリーはくずれ、アルゼンチンのアンヘル・カブレラが逆転優勝。久々の優勝を目指し猛練習を続けてきたという44歳のカブレラ。2007年の全米オープンと2009年のマスターズに続くPGAツアー３勝目は、メッシを始めとするアルゼンチンチームへのエールとなるのか楽しみです。　一方、単独２位の38歳のマクニールは、日曜日の朝、末期がんと戦う姉、ミッシェルさんがいつ亡くなってもおかしくないと知らされてのプレー。携帯電話を持たずに戦い、ホールインワンをマークするなど61を記録したラウンド終了後、ミッシェルさんはスタートの20分前に息を引き取ったことを知りました。お姉さんが最後に送ってくれたパワーだったのかもしれません。マクニールは全英オープン・ゴルフ選手権２度目の出場を決めました。

先週は、ゴルフ界にとってかけがえのない存在だったお二人もお亡くなりになりました。
７月２日に、第一回のマスターズの出場者としてただひとりご健在だったサミュエル・ヘンリー・“エリー”・ボールさんが103歳で、７月４日には尾崎３兄弟の母、尾崎寿子さんが94歳で天国へ旅立たれました。ボールさんは80代後半でエイジシュートを達成できるかと聞かれた時、「調子の悪い日ならね。」と答えたそうです。なんともあっぱれな人生です。そして日本のゴルフ界を今でも盛り上げてくれている尾崎３兄弟を育てあげたお母様。雲の上で再会するお父様と一緒にこれからも３人にエールを送り続けることでしょう。
お三方のご冥福を心からお祈り致します。

日曜日はウィンブルドンの最終日でもありました。ナダルとマレーが予想外に早く敗退し、ロジャー・フェデラーにグランドスラムタイトル＃18獲得のチャンスが近づきました。結局、ウィンブルドンで毎年観戦を楽しむジャック・二クラスのメジャー優勝回数に並ぶことはできなかったものの、土俵際に追い込まれてから巻き返しを図り最後の最後で力尽きた敗者に送られた拍手は、勝者のそれを上回るのではないかと思われるほど大きなものでした。解説のジョン・マッケンローはフェデラーの強さは、HATE LOSING ではなくてLOVE　WINNINGにあると言いました。確かに負けるのが大嫌いなことよりも勝つのが大好きなことが、８月８日に33歳になるフェデラーが高いモチベーションを持ち続けていられる理由かもしれません。　そしてそれは自分が勝てると信じているからです。
PGAツアーにはこのごろ名前を聞かなくなった元チャンピオンが多いなと感じます。
もちろんハイレベルのゴルフをずっと続けるのは簡単なことではありません。惜しくも優勝を逃した時など、そのタイトルが大きければ大きいほど自分を責めてしまい、ポジティブになれなくなってしまう人もいるでしょう。あるいは何勝かして昔の苦労を忘れるほどの賞金を手にしたあとモチベーションを失い、優勝を遠ざけてしまうこともあるかもしれません。そんな時は、2014年ウィンブルドンのセンターコートで死闘の末敗れたフェデラーの勝利への貪欲さを思い出してほしいと思います。幸いゴルフは40を過ぎても20歳の選手と張り合えるスポーツ。長いキャリアで高い志を持ち続けるのは大変かもしれませんが、それだけ多くのチャンスがある、再出発できるというのは他のスポーツ選手からすればうらやましいことです。カブレラも５年ぶり、40歳を過ぎて初めての優勝、モチベーションを取り戻したのかもしれません。
それにしてもどこかの号泣県議とは違い、フェデラーの頬をつたった一筋の涙・・なんと美しいことか。私は出かける支度をしていたのですがアイメイクはあきらめました。外は雨・・・　それでも爽快な気分でハンドルを握ることができました。

今週のPGAツアーの大会は、全英オープン出場を狙う選手にとって最後のチャンス、ジョン・ディア・クラシックです。ロイヤルリバプールに行けると信じて来週の旅支度までしてくる選手は何人いるのか？ちなみに去年19歳でツアー初優勝をはたしたジョーダン・スピースは、全く準備していなかったそうです。今田竜二選手は、旅支度をしていくでしょうか？