小松直行の週刊オフチューブ
2014年10月9日(木)午後0:18
LIVE FROMのMCや欧州ツアー中継の実況を担当している小松直行アナウンサーが、ゴルフ最新ニュースをピックアップ。小松さんならでは視点からゴルフ界の最新動向をお届けします!
目次:
*ボルボ・ゴルフチャンピオンズ
*注目の3人
*小松の小耳
?新春!ボルボ・ゴルフチャンピオンズ?
今年もヨーロピアンツアーをよろしくお願いいたします。
すでに年末に5試合をこなしている2014年シーズン、とはいえ新年の緒戦には間違いありません。優勝者オンリーの豪華な試合、今年で4回目となりました。舞台は去年と同じ、南ア東部、インド洋に面したダーバンのダーバンCC。36人しかいないフィールドで、今年の賞金は一挙に2.6倍の総額400万ドルになりました。去年のこの試合を含めて年末までの欧公式戦49試合の優勝者30人と、欧ツアーでキャリア10勝以上しているベテランだけの試合。
年末にも気を吐いていた地元南アフリカ勢はシャール・シュワーツェル、ルイ・ウーストヘイゼンを筆頭に7人。もちろん、ネッドバンクゴルフチャレンジで勝ったトーマス・ビヨーン、香港オープンに勝ったミゲル・アンヘル・ヒメネスもいますし、メジャー3勝のパドレグ・ハリントン、今年はアメリカにも参戦のダレン・クラーク、メダイナの奇跡を率いたホセ・マリア・オラサバル、キャリア33勝で賞金王になること7年連続を含め8回のコリン・モンゴメリー、ファンにとってもお年玉イベントですね。
ディフェンディングチャンピオンはウーストヘイゼン。4年前の2010年についにブレイクして全英オープンにも勝ったウーストヘイゼンは、去年もこの試合に勝って一年を始めました。おととしはアフリカオープンが最初の試合でしたが、それも勝っています。3年前の初戦もアフリカオープンで、ウーストヘイゼンは勝っています。この3年間、幸先よく一年を始めているわけですが、今年やいかに。
【ボルボゴルフチャンピオンズ 放送日時】
1日目:1月9日(木)午後11:00?深夜1:00
2日目:1月10日(金)午後11:00?深夜1:00
3日目:1月11日(土)午後11:00?深夜1:00
最終日:1月12日(日)午後11:00?深夜1:00(最大延長 深夜2:30)
*この試合のもう一つのお年玉は「金曜日プロアマ戦」。なんと、プロの試合中に、アマチュアがひとり加わってプロアマ戦も並行。ボルボ・ワールド・ゴルフ・チャレンジは世界各国のボルボディーラーが開催するトーナメント。2013年度は世界50市場で500試合の予選が行われ、7万人出場。勝ち抜いてその国の代表選手となった32カ国からの74人が、今週のワールド・ファイナルに出場を果たしています。それだけでもアマチュアの夢ですが、水曜、木曜日にダーバンの北郊外ジンバリCCでステーブルフォード方式の36ホールをこなした結果の上位18名が金曜日にプロ二人と一緒に回り、3人のスコアのいいものを二つとっていく形式で競います。優勝チームのプロはボルボV40クロスカントリー(4万7000ドル相当)獲得できるので、アマチュアへの気配りにも熱が入る模様。
?注目の3人?
50歳になった「ミゲル・アンヘル・ヒメネス」:年末の香港オープン優勝で、2012年に自ら打ち立てたツアー史上最年長優勝記録を更新(49歳 337日)したミゲル・アンヘル・ヒメネス(スペイン)。
1月5日に50歳になり、今年の全英シニアオープンへの出場を検討している模様。しかし、「勝てると感じるうちは欧ツアーで戦う」と意欲的。今年のライダーカップで欧ツアー史上初の50歳代プレイヤーとしての出場を目指し、将来的にキャプテンになることも視野に入れている。
ライダーカップは過去に4度出場。2度のアシスタントキャプテンは、セベ・バレステロスが率いた1997年、そしてホセ・マリア・オラサバルとともにメダイナの奇蹟を成し遂げた前回2012年。今季で欧ツアー生活26年目。キャリア20勝のうち40歳になってから13勝している。
「25年間もずっと世界中を旅して回りながら戦う生活を続けてきたんだ。好きじゃなければできない仕事なんだよ。私はやる気じゅうぶんさ」とセニョールは言った。
13年ぶりの好調「トーマス・ビヨーン」:トーマス・ビヨーンは年末のネッドバンクチャレンジで勝って、2013年は2勝を遂げ、プレイヤーとしてのピークへ向かおうというところ。
キャリア15勝。今季が19年目。2月に43歳になる今年は、12年ぶりにライダーカップ出場を実現させたいところだ。
ビヨーンは1997年に史上初のデンマーク人ライダーカッパーとなった。2度目は2002年。いずれも欧サイドが勝利している。問題はケガだ。「18歳の時から、つねにどこか故障してる。毎朝、起きればあちこち痛む。いずれはそれでプレイが続けられなくなるだろう。だから、好調ないまをエンジョイしようと思う。」
ビヨーンは、欧ツアーの舵取りに重要な役割を果たすトーナメントコミッティーのチェアマンを2007年から務めている。運営サイドの抱える問題や意向をいち早く知る立場にあり、それをプレイヤーの視点から解釈して全体のまとめ役にならなければならない。その重責を担いつつ、勝利を重ねる姿からプレイヤーたちの人望も厚い。若手に取ってもひとつの手本だ。
週明けに英BBCラジオのインタービューで言っていた。「やらなければ行けないことを見据えながらいいゴルフを続けた結果としてライダーカップに出られたなら、それはボーナスだ。背伸びをしちゃいけないんだよ」。
19キロ減量した「ダレン・クラーク」:フィットネスが功を奏して3ストーン(19kg)の減量を果たしたダレン・クラーク(北アイルランド)。
きっかけは去年の9月にベルファストでクラーク自ら開催したチャリティーイベントで、ダブリンを拠点にフィトネスジム(Educogym)を運営するジェイミー・マイヤースコフに出会ったことだった。「まかせておけよ」といわれたクラークは、ネットで連絡を取りながら週に5日か6日、朝7時からのワークアウトをこなし、食事にもアドバイスを受けて成果が出た模様。「時間的には短いプログラムだが、かなり思いウエイトを使う。よく減量すると弱くなるケースがあるけど、私は筋力が倍増した感じだ」とクラーク。
クリスマスには「黒い飲み物」もしっかり楽しんだらしいが、今週も球を打っていて飛距離が伸びたのを感じると言う。
「ビトウィーンクラブだったら、迷わず短い方でゴーだ」とはキャディーのアンディー・サットンの弁。減量の結果、持っていた衣装がだぶだぶになってしまって100着近くを地元ポートラッシュのチャリティーに寄付した。ただ、着れなくても決して手放さないのは2年前の全英オープン優勝時に着ていたウエアだ。
今年はアメリカにも参戦するクラークに注目しよう。
?小松の小耳?
1)*ポール・ケイシーも婚約:イングランドのポール・ケイシーが、かねてからつきあっていたポリアーナ・ウッドワードさん(31歳)と婚約した。ともに再婚になるが、コメントからはウッドワードさんがかなりケイシーに惚れ込んでいる様子。「ポールは素晴らしい。彼の全てを愛している。結婚できたらこれ以上のことはない。子どもができれば最高」。36歳のケイシーは去年のアイリッシュオープン優勝で強さを取り戻したことを印象づけたが、「彼女の、いつでも前向きなところが素晴らしい。それって、感染するんだ。ボクはどちらかというと、つねに前向きとは言い難いから」と、彼女にはメロメロの様子。
※http://www.golfbytourmiss.com/2014/01/paul-casey-pollyanna-woodward-annouce-engagement/
2)*マテオ・マナセロ、ヘンリク・ステンソンがキャロウエイとスタッフ契約:アーニー・エルスがアダムスへ移ったキャロウエイは20歳にして欧ツアー4勝のイタリアのマナセロと契約。今週が新しい14本のクラブでの初戦となる。
3)*ゴルフチャンネル新顔にクリントン元米大統領のいとこ:世界のゴルフニュース最新情報を伝える『ゴルフセントラル』の司会者に、新たにリサ・コーンウェルが加わった。アーカンソー出身で、中西部のローカルテレビ局でのアナウンサー。ジュニア時代から競技ゴルファーで、アーカンソー州アマチュアに優勝4度。サザンメソジスト大学とアーカンソー大学でゴルフ部の一員だった。コーンウェルはビル・クリントン米第42代大統領のいとこにあたる。
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