文字通りの大荒れとなっているザ ホンダ クラシックは、ついに4日間で72ホールを消化することができず、優勝の行方は月曜日へと持ち越しになった。サスペンデッドの時点では、イアン・ポルターとポール・ケイシーの英国勢が暫定首位タイに立っているが、白熱必至の優勝争いは、1打差の暫定単独2位につける“ミスター・マンデー"の存在を忘れてはいけない。

（写真提供:Getty Images）

今季、米男子ツアーが月曜日に終わるのは2度目。もう一つは1月にハワイで行われたヒュンダイ トーナメント オブ チャンピオンズだったが、これは当初から月曜日が最終日の予定だった。

その大会でパトリック・リードは、トップを2打差で追っていた最終日を前に「明日は月曜日だし、マンデー予選は得意だったので、その時の気持ちで優勝争いがしたい」と発言。すると、その言葉通りに月曜日を6アンダー66でラウンドして逆転勝利。特に16番パー4の2打目をウェッジで直接ねじ込んだショットは優勝争いの流れを大きく変えた。

直近の21ラウンドを全てアンダーパー以上でプレーしているリード。今週のコースでは、トラブルを避けること、オーバーパーを打たないことが重要となってくるが、そういった点でリードはとても優れている。

この記録を支えているのは彼のリカバリー技術だと、米国Golf Channelの解説者ブランデル・シャンブリーは話す。「今日もラフに入れるシーンが多かったですが、アップライトなスイングでラフから奇跡的なショットを打っていました。また、グリーン周りの繊細なタッチも持ち合わせていて、ツアーのリカバリー率で上位にいます。あのパワーとリカバリーは、タイガーなどの全盛期を思わせますね」と絶賛。

明日、リードと共に優勝争いをすると予想されるのは、米国でのストロークプレートーナメントで優勝経験のないポルター、終盤の競り合いに問題があるケイシー、そして44歳で昨年トップ10入りが1回のミケルソンなのだから、一番自信を持って戦うことができるのは“ミスター・マンデー"だろう。

2001年に全英オープンを制した経験を持つデビッド・デュバルは「多分リードは、今は自分がゴルフ界の主役だ、くらいに感じているはずですよ。それはコースでの振る舞いでも分かりますし、世界のトップレベルで戦えるんだという自信にも満ち溢れています」と24歳の度胸を評価した。

さらにシャンブリーは「優勝争いのプレッシャーに対応できる選手は意外に少なく、ケイシーも最終日を最終組で回った2010年の全英オープンで、2番ホールのティーショットを打つのに2分くらいかけていました。あれを見たときは、かなり緊張しているんだと分かりましたが、リードを見ているとそういったところが全くありません。日曜日であろうと、月曜日であろうと、いつも同じようにプレーしているように見えます」とメンタル面での強さを強調。

月曜日の残り11ホールに“ミスター・マンデー"の今季2勝目がかかる。

3月2日放送 ゴルフセントラルより

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