今季メジャー第2戦、全米オープンゴルフ選手権（6月16?19日／ペンシルベニア州オークモントCC）に前回王者として臨むジョーダン・スピース（米）。メジャー初戦のマスターズでは悲劇とも言える形で連覇を逃した同選手だが、すでに当時の悪夢は払拭できているようだ。ロイター通信などが全米オープン開幕前の同選手のコメントを伝えている。

「ひどい負け方をしたあとだと、時に恐怖心を覚えるものだ。僕らはそれを乗り越えられたと思う」。そう会見で語ったスピースは今年4月、マスターズのサンデーバックナインを後続と5打差の首位で快走しながら、アーメンコーナーの12番パー3で7打を叩き、まさかの自滅でグリーンジャケットを失った。

　しかし、不屈の若武者は5月のディーン＆デルーカ招待で今季2勝目をマーク。最終日上がり3ホール連続バーディで自身初の地元Vを果たした。「コロニアルでの勝利から、マスターズでのことは頭から消えている」と、前月の嫌な記憶を遠ざけたこの勝利は、全米オープン連覇への追い風となるに違いない。

　会見では、「メジャー大会で最後に優勝争いをしたのはマスターズだけど、これまでのメジャーで得た、たくさんの特別な経験を生かせるだろう」とも話したスピース。マスターズでの敗戦とは対照的に、昨季の全米オープン制覇には、72ホール目の3パットに泣いたダスティン・ジョンソン（米）の存在もあった。メジャーの酸いも甘いも経験した22歳の今週は果たして、どのような結末を迎えることになるだろうか。