49歳のケニー・ぺリー（米）がタイガー・ウッズ（米）に2打差をつけトーナメントをリードした。

　米男子ツアーのフェデックスカッププレーオフシリーズ最終戦、ザ・ツアー選手権がジョージア州アトランタのイースト・レイクGCを舞台に現地時間26日、第3ラウンドの競技を行った。前日5位タイにつけていたぺリーが出だしから4連続バーディでリーダーボードを急浮上すると、6アンダー64と爆発。通算8アンダーまでスコアを伸ばし、相変わらずグリーン上で苦戦するタイガーに2打差をつけ単独トップに躍り出た。

　またここのところの不調が嘘のようにパットが決まり始めたフィル・ミケルソン（米）が4アンダー66をマークし、17番の池ポチャで痛恨のダブルボギーを叩いたショーン・オへア（米）と並び通算4アンダー3位タイにつけた。その他、タイガーと一緒に最終組を回ったパドレイ・ハリントン（アイルランド）はスコアをひとつ落とし、通算3アンダー5位タイに後退している。

　思いもよらない展開だった。前日トップに立ったタイガーがリードを広げるかと思われたが、そのタイガーを凌駕したのが49歳の大ベテラン。「出だしの4連続バーディがカギ。あれで1日が決まったようなもの」と首位に立ったぺリー。54ホールを終えて首位または首位タイに立ったのはこれまで18回目。そのうち10試合でぺリーは優勝を飾っている。もっとも最近では今年のマスターズで最終日をトップタイでスタートしたが、プレーオフでアンヘル・カブレラ（アルゼンチン）に敗戦している。

　最終日は最終組でタイガーとの直接対決。「49歳にもなって、タイガーを負かそうとしているんだからね。楽しいよ」とぺリー。逆転でフェデックスカップ王者に輝くにはぺリーが優勝して、タイガーが3人以上の3位タイ以下に終わった場合のみ。チャンスは限られているが、中年の星にも勝機は十分ありそうだ。

　一方のタイガーはこの日も好調なショットにパットが噛み合ず3バーディ、2ボギーの平凡な内容。「芝目と傾斜の読みが難しい。どちらを信じて良いのかわからなくなる」とグリーン上で苦戦しトーナメントリーダーの座を手放した。果たして世界最強の男が2年ぶり2度目のフェデックス王者に輝くことが出来るのか？　残り18ホールですべてが決まる。