近年急激なグローバル化が進むゴルフ界だが、今度は中東とアフリカを股にかける新ツアーが誕生するというニュースが飛び込んできた。

　その名も『MENAツアー』。“MENA”とは Middle East and North Africa の略で、中東と北アフリカのゴルファーにより多くのトーナメントに出場する機会を与えるための新ツアーだという。中東のゴルフ振興機関であるゴルフ・イン・ドバイの副チェアマン兼CEOを務めるモハメド・ユマ・バーマイム氏が現地時間9日、「新たなMENAツアーの誕生はプロアマ問わずこの地域のゴルファーたちに多くの機会をつくり出すもの。まずは2012年から4つのトーナメントを開催する予定だ」との声明を出した。

　また、バーマイム氏は「中東と北アフリカにはゴルフ施設が整っているし、才能豊かなプレーヤーも決して少ないわけではない。しかし、この地域のゴルファーたちは高い競技レベルのトーナメントに出場する機会がないのが現状。今回の新ツアーでは才能ある選手たちに適正な環境を与えることになり、彼らのゴルフ技術向上に寄与することになるだろう」とコメントしている。

　規模的にはそれほど大きなツアーではないが、それでも現地のゴルファーたちにとっては朗報だ。これまでゲーリー・プレーヤー（南ア）やアーニー・エルス（南ア）といった実力のある選手が欧州や米国に進出していったが、裏を返せば欧米のプロツアーへ行く以外に選択肢が無かったともいえる。現在南アフリカにはサンシャインツアーというプロツアーがあり、欧州ツアーも中東地区でのトーナメントを年に数試合開催しているものの、そこをベースとしたツアーの存在はやはり貴重。今後のMENAツアーがどのように展開していくのか見守りたい。