44歳のベテラン、ケン・デューク（米）がプロ19年目にして劇的なツアー初優勝を飾った。

　米男子ツアーのトラベラーズ選手権（コネチカット州、TPCリバー・ハイランズ）は現地時間23日、最終ラウンドの競技を終了。本命のブッバ・ワトソン（米）やチャーリー・ホフマン（米）らがサンデーバック9で息切れする中、堅実なプレーで4アンダー66をマークしたデュークと、ノーボギーのラウンドで通算12アンダーまでスコアを伸ばしたクリス・ストラウド（米）がサドンデスのプレーオフを戦い、2ホール目でピンそば1メートルにつけるスーパーショットを放ったデュークが栄冠に輝いた。

　まさかの展開だった。首位タイからスタートしたマスターズチャンピオンのワトソンは前半もたついたものの、中盤以降着実にスコアを伸ばし逃げ切りV達成かと思われた。ところが16番パー3でまさかのトリプルボギーを叩いて後退。結局ワトソンは最終日にスコアを伸ばせず首位の2人に2打差、単独3位に入ったグラハム・デラート（カナダ）に1打差の通算10アンダー単独4位に終わっている。

　そんな中、優勝争いはツアー未勝利のデュークとストラウドに絞られプレーオフにもつれ込んだ結果、2ホール目で1メートル弱のバーディパットを沈めたベテランが優勝。「ハードワークが報われた。ここまで何度もチャンスがありながら、初優勝の扉を叩き続けてきた。ようやく願いが叶った」と感慨深げに語ったデューク。44歳の苦労人が自らのスタイルを貫き念願の勝利をものにした。

　逆転での2週連続Vが期待された全米オープン覇者、ジャスティン・ローズ（英）は9番以降3ボギーを叩いて1オーバー71。通算6アンダー13位タイで終戦。首位タイからスタートしたホフマンは4バーディ、6ボギーの出入りの激しい内容で通算8アンダー7位タイに終わったが、この日5アンダー65の好スコアをマークしたウェブ・シンプソン（米）が通算9アンダーで前日の25位タイから5位タイにジャンプアップしている。