夕闇が迫る中、ツアー2年目のジョナス・ブリクスト（スウェーデン）が逆転で勝利をもぎ取った。

　現地時間7日に行われた米男子ツアーのザ・グリーンブライヤー・クラシック（ウェストバージニア州、ザ・オールド・ホワイトC）最終ラウンドは雷雨のため3時間を超す中断が続き、ブリクストの勝利が確定したのは午後9時を回った頃。3日連続の3アンダー67で通算13アンダーまでスコアを伸ばし先にホールアウトしていたブリクストを、前日のトーナメントリーダー、ジョンソン・ワグナー（米）らが追いかけたが2打足りず、ブリクストが昨年のフライズ・ドットコム・オープンに続くツアー通算2勝目を達成した。

　勝利の決め手となったのはティーショットが池超えの16番パー4。残り170ヤードの第2打をピン手前2.5メートルにピタリと寄せ、この日5つ目のバーディを奪って単独トップに浮上。その直後にトーナメントを引っ張っていたワグナーが15番でボギーを叩いてその差が2打と開き、そのままブリクストが先頭でゴールを駆け抜けた。

　ルーキーイヤーの昨年1勝を挙げ意気揚々と2年目を迎えたものの、今年はこれまで苦戦が続き出場16試合中半分の8試合で予選落ち。トップ10入りのない苦しい状況だったが、今週は持ち前のパットが冴え2年連続の勝利に結びつけた。

　2打差の2位タイにはワグナーの他、ジミー・ウォーカー（米）、さらにスティーブ・ボウディッチとマット・ジョーンズのオーストラリアコンビが食い込んだ。しかし2週連続優勝を目指したビル・ハース（米）はスコアを伸ばせず通算8アンダー9位タイ、注目の19歳ジョーダン・スピース（米）も通算6アンダー23位タイに終わった。

　また今週はベテラン勢の健闘が目立ち、デービス・ラブIII（米）が通算8アンダーで9位タイ、63歳のトム・ワトソン（米）が最終日に3つスコアを伸ばし通算4アンダーで19歳のアマチュア、マイケル・キム（米）らと並び38位タイで4日間の競技を終了している。

　前週3位タイに食い込んだドンファン（韓）は15番パー3でラフからバンカーを渡り歩いて痛恨のダブルボギーを叩いたのが響きイーブンパー70止まり。通算8アンダーは9位タイにとどまったが、2週連続のトップ10入りに手応えを滲ませた。

　尚、石川遼は予選で姿を消している。