世界ランク1位のローリー・マキロイ（北アイルランド）が同ランク2位のタイガー・ウッズ（米）とのプレーでエネルギーをみなぎらせ、米男子ツアー、ザ・ホンダ・クラシック（現地時間28日?3月3日／フロリダ州、PGAナショナルGCチャンピオンC）連覇に挑む。

　マキロイは今季初戦の欧州ツアー、アブダビHSBCゴルフ選手権では予選落ち。第2戦だった先週の世界ゴルフ選手権（WGC）-アクセンチュア・マッチプレー選手権でも1回戦負けと、今季に入っていいところが見せられないでいる。クラブ契約をタイトリストからナイキに替えたことで「金に目がくらんだ」と囁かれているのもまぎれもない事実だ。

　一方のタイガーは、米ツアーで得意コースとしているトリーパインズが舞台のファーマーズ・インシュランス・オープンで優勝したものの、WGC-アクセンチュア・マッチプレー選手権では1回戦負け。復活気配に水をさされていた。

　そんな状況下の現地時間24日、まさにマッチプレー決勝でマット・クーチャー（米）とハンター・メイハン（米）が激突にしようとする頃、タイガーのホームコース、メダリストGC（フロリダ州）に2人の姿があった。二人ともフロリダ在住者で契約先も同じ、親しい間柄だ。

「自分たちだけのマッチプレー決勝をやろうと思ったんだ」と、マキロイは不敵な笑みで打ち明けたが、まさに“世界一の裏マッチプレー”が実現したのだ。元NFLレシーバーのアーマド・ロシャドを加えた3人でラウンドしたと言う。マキロイによると、第1ラウンドはタイガーが勝ち、第2ラウンドはマキロイの勝ちだったという。午前8時にスタートして、2ラウンドして家に帰ったのは午後1時半だったと語るマキロイは、「速くプレーしたし、すごく楽しかった」と心からの笑みを見せた。契約に関する外野の声をシャットアウトするには、結果を出すしかないのは十分に分かっている。そのためのエキスをタイガーからもらったのは間違いなさそうだ。

　タイガーのほうは、マキロイとプレーする前日に離婚した元妻、エリンさんと2人の子供たちとの時間を過ごしてリラックス。地元プレーヤーとして応援の集まるザ・ホンダ・クラシックで今季2勝目に向けて自然体で臨む。

　他にリー・ウェストウッド（英）、アーニー・エルス（南ア）、マーティン・カイマー（独）、ジャスティン・ローズ（英）、チャール・シュワーツェル（南ア）、ダスティン・ジョンソン（米）、石川遼らも参戦。フロリダシリーズと呼ばれる3月のツアー4連戦。第1戦は、にぎやかに幕を開ける。