ブラジルで行われているサッカーW杯で6大会ぶりのベスト4入りしたアルゼンチンの勢いを借りたように、44歳のアンヘル・カブレラ（アルゼンチン）が逆転で5年ぶりツアー通算3勝目を達成した。

　米男子ツアーのザ・グリーンブライヤー・クラシックは現地時間6日、ウェストバージニア州のザ・オールド・ホワイトTPCを舞台に最終ラウンドの競技を終了。前日までトーナメントを引っ張ったビリー・ハーレーIII（米）が初優勝のプレッシャーから自滅する中、2打差の単独2位からスタートしたカブレラが業師（わざし）ぶりを如何なく発揮。2日連続6アンダー64の好スコアをマークし通算16アンダーで逆転優勝を飾った。

　前半から好調なショットとパットでバーディを積み重ねたカブレラ。圧巻は13番パー4で残り175ヤードの第2打を直接カップにねじ込んだイーグルだ。その後14番、15番で頼みの小技がブレて連続ボギーを叩いたが、勝負どころの17番でバーディを奪って勝利を確信。最終18番はバーディ逃しのタップインパーで2009年のマスターズ以来、しかもメジャー以外では初の勝利をものにした。

「W杯でアルゼンチンが快進撃を演じているからね。自分も彼らにあやかれて良かった」と会心の笑みを浮かべたカブレラ。今季は予選落ちが9回と不振が続いていたが“意外性”の44歳が不死鳥のようによみがえった。

　2打差の単独2位にこの日8番でホール・イン・ワンを達成し9アンダー61の猛チャージを見せたジョージ・マクニール（米）。優勝はならなかったが2位に食い込んだことで全英オープンへの出場権を獲得している。

　通算10アンダー単独3位にウェブ・シンプソン（米）が入ったが、ハーレーIIIはスコアを3つ落として通算9アンダー4位タイで終戦。同じく4位タイには18番でホール・イン・ワンをマークしたバド・コーリー（米）、キーガン・ブラッドリー（米）、クリス・ストラウド（米）らが入っている。

　その他主な選手はバッバ・ワトソン（米）が通算7アンダー16位タイ、64歳のトム・ワトソン（米）はディフェンディング・チャンピオンのジョナス・ブリクスト（スウェーデン）らと並び通算4アンダー35位タイで4日間の競技を終えている。