一昨年の大会チャンピオンであるソレン・ハンセン（デンマーク）が、2年前の再現とばかりノーボギーの完璧な内容でトーナメントをリードした。

　欧州ツアーのメルセデス-ベンツ選手権が、ドイツのガット・ラルチェンホフGCを舞台に現地時間の10日開幕。第1ラウンドはハンセンが1イーグル、5バーディの7アンダー65をマークし、単独トップに立った。1打差の単独2位にツアー初優勝を狙う期待の21歳クリス・ウッド（英）が続き、5アンダー67の3位タイにデビッド・ドライスデール（スコットランド）、ロス・フィッシャー（英）、スコット・ストレンジ（豪）、ジェームス・キングストン（南ア）がつけている。

　また世界ランク6位のヘンリック・ステンソン（スウェーデン）と同10位のリー・ウェストウッド（英）はともに2アンダー70で回り20位タイからのスタート。現在米チャンピオンズツアーで活躍中の地元のヒーロー、ベルンハルト・ランガー（独）は2つのダブルボギーを叩きながら、15番パー5でイーグルを奪うなどして盛り返し、1アンダー71にスコアをまとめて35位タイにつけた。

　奇しくも優勝した2年前の初日のスコアと同じ『65』でリーダーボードの最上段をとらえたハンセン。「今日はゴルフがとてもやさしく感じた。ドライバーも素晴らしかったしグリーン上でのタッチも合っていた。優勝したときの良いイメージが残っているし、このコースではいつも調子が良いんだ」とコースとの相性の良さを強調し笑顔を見せた。

　一方、注目のウッドはスタートダッシュ（2位発進）を結果につなげたいところ。昨年の全英オープンでトップ5に食い込んだ直後にプロ転向。今年の全英オープンでも、史上最年少ジ・オープン（全英オープン）チャンピオンに手が届くか、と期待させトップ3に入る健闘を見せた。残念ながら最終ホールでボギーを叩き、トム・ワトソン（米）、スチュワート・シンク（米）とのプレーオフに進出する権利を逃したが、ローリー・マッキルロイ（北アイルランド）らと並び、未来の世界ナンバー1プレーヤー候補のひとり。10代のダニー・リー（ニュージーランド）、20歳のマッキルロイに続くフレッシュな欧州ツアーチャンピオン誕生なるか注目だ。